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『……買おうと思ってたのに!』
昨日、店のポストを覗いたら投函してあった。
いまお仕事で色々お世話になっている歌人の鈴掛真さん、初の書籍「好きと言えたら良かったのに。」を献本いただいた。
小振りなサイズで女子の手にも収まりいい感じが、らしいなぁと思った。
この本は「恋」をテーマにしたメッセージブックだ。
“はじめに”では
と綴られている。
この本は2つの挑戦が含まれている。
1つは、62のメッセージの全てが実は短歌で綴られていること。
表紙や目次には一切書かれていない。「おわりに」で、種明かしのように書いてあるだけだ。
鈴掛さんは「ポップスとしての短歌」という。
鈴掛さんからその表現をきいたとき、なるほどと思った。
理解できる、つまり共感して思いを沿わせることができる身近な言葉が、心地良いリズムで綴られているのだ。
「ポッップス」という言葉がしっくり来る。
2つめの挑戦は、自分をさらけ出していること。
帯にしっかりと書いてあるのだ。
ちょっと想像力を働かせてみるだけで、この一文を入れる決断にかなりの迷いがあり、今も恐怖と戦っているに違いないのではないかと思う。
背が高い、太りやすい、辛いものが苦手、お酒が飲める・飲めない……
そういうことは生まれたときから決まってる。
努力して克服して出来たり・出来なかったりするかもしれない。
だけどそういう体質を望んだことがないのは、代わりがない。
恋愛対象への趣向も同じことだと思う。
そして、それは本来宣言しなくても良いことだったはずだった。
目が悪くてコンタクトをしていたって、
英語がわからなくて大好きな洋画を字幕なしで見られなくたって、
誰にも迷惑はかからない。(本人は困るけど)
鈴掛さんと初めて打ち合わせをした時に
「僕は同性愛に関する偏見をなくしたいんです」と言っていた。
大人になると恋愛対象が自由な人にたくさん会う。
それは自分の活動しているフィールドももちろん関係しているだろうけど、
それ以前は、会わなかったんじゃなくて、言われなかったんだと思った。
例えば十代の頃とか、ずっと抑えて、自分を責めてきていたんだろうな、と。
誰が誰を好きになるのは自由だ。
だけど、その思いを告げるか、告げないかは自分一人の問題じゃない。
そして好きになろうと思って好きになるものでもない。
恋の病には無差別でかかってしまうはずだから。
このフォトエッセイは、すべての、
本当の意味で“すべて”の、恋に悩める男女へのエールだと思った。
・鈴掛真!さえずり短歌(ブログ)
何度見ても鈴掛さんが、いくえみ綾の絵にしか見えない。
『……買おうと思ってたのに!』
昨日、店のポストを覗いたら投函してあった。
いまお仕事で色々お世話になっている歌人の鈴掛真さん、初の書籍「好きと言えたら良かったのに。」を献本いただいた。
小振りなサイズで女子の手にも収まりいい感じが、らしいなぁと思った。
この本は「恋」をテーマにしたメッセージブックだ。
“はじめに”では
あなたのたいせつな恋へのエールになることができたら嬉しいです。
と綴られている。
この本は2つの挑戦が含まれている。
1つは、62のメッセージの全てが実は短歌で綴られていること。
表紙や目次には一切書かれていない。「おわりに」で、種明かしのように書いてあるだけだ。
鈴掛さんは「ポップスとしての短歌」という。
鈴掛さんからその表現をきいたとき、なるほどと思った。
理解できる、つまり共感して思いを沿わせることができる身近な言葉が、心地良いリズムで綴られているのだ。
「ポッップス」という言葉がしっくり来る。
2つめの挑戦は、自分をさらけ出していること。
帯にしっかりと書いてあるのだ。
同性愛者の歌人が贈る、片思いによく効く恋愛フォトエッセイ
ちょっと想像力を働かせてみるだけで、この一文を入れる決断にかなりの迷いがあり、今も恐怖と戦っているに違いないのではないかと思う。
背が高い、太りやすい、辛いものが苦手、お酒が飲める・飲めない……
そういうことは生まれたときから決まってる。
努力して克服して出来たり・出来なかったりするかもしれない。
だけどそういう体質を望んだことがないのは、代わりがない。
恋愛対象への趣向も同じことだと思う。
そして、それは本来宣言しなくても良いことだったはずだった。
目が悪くてコンタクトをしていたって、
英語がわからなくて大好きな洋画を字幕なしで見られなくたって、
誰にも迷惑はかからない。(本人は困るけど)
鈴掛さんと初めて打ち合わせをした時に
「僕は同性愛に関する偏見をなくしたいんです」と言っていた。
大人になると恋愛対象が自由な人にたくさん会う。
それは自分の活動しているフィールドももちろん関係しているだろうけど、
それ以前は、会わなかったんじゃなくて、言われなかったんだと思った。
例えば十代の頃とか、ずっと抑えて、自分を責めてきていたんだろうな、と。
誰が誰を好きになるのは自由だ。
だけど、その思いを告げるか、告げないかは自分一人の問題じゃない。
そして好きになろうと思って好きになるものでもない。
恋の病には無差別でかかってしまうはずだから。
このフォトエッセイは、すべての、
本当の意味で“すべて”の、恋に悩める男女へのエールだと思った。
・鈴掛真!さえずり短歌(ブログ)
何度見ても鈴掛さんが、いくえみ綾の絵にしか見えない。
評価:
鈴掛 真 ¥ 1,260 (2012-06-16) コメント:このフォトエッセイは、すべての、本当の意味で“すべて”の、恋に悩める男女へのエールだと思った。 |
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- コヤナギ ユウ YU KOYANAGI
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Yu Koyanagi:Graphic Designer, Illustrator, Editor, Blogger
twitter. @KoyanagiYu・instagram.com/koyanagiyu/
The chief editor for Tokyo Nylon Girls.(http://nylongirls.jp/) The world Chengdu panda ambassador semi-finalist (2012). Special knowledge in Shinto culture.(I have license for Shito knowledge test!) Love coffee and chocolate. (I don't drink alcohol unfortunately)
コヤナギユウ
デザイナー、イラストレーター、エディター。
yours-store代表、東京ナイロンガールズ編集長。77年新潟生まれ。生クリームとマヨネーズが苦手で英語が不自由。コーヒーとチョコレートが好きな、神社検定3級、世界成都パンダ大使セミファイナリスト、カナダ観光局公認ブロガー観光大使。 >>くわしく - @KoyanagiYuさんのツイート