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2013.02.26 Tuesday

東京から3200円の-16℃体験! 濡れた手ぬぐいがハリセンになる草津温泉一泊二日【前編】

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Koyanagi.com引っ越した
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昨年末、別府温泉へ行ったとき「温泉街」の持つ独特の雰囲気に圧倒された。
タイムスリップしたかのような昭和感、不思議な香り、そして何より街中から立ち上る湯気。
それら全てが渾然一体となって、俗世から私を引き裂いた感じがした。

別府には世界の11種類の温泉のうち、10種類が湧き出ていると言うことで、
徳島の「うどん県」に続き「おんせん県」を名乗ろうとしていた。

そんな至極ぴったりと思われるネーミングにストップを掛ける地があるという。

群馬である。

群馬に誇るは四万、伊香保、そして草津の温泉街。

私に感銘を与えた別府に、とんだ冷や水を与える草津温泉。
どんだけの「いい湯」なのか実証してきました!

……無計画に。
ひとりで!


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2012年2月20日。
ちょうど仕事の谷場を迎え、最近ずーっと見っぱなしのiPhoneを家に置き去り(!)にし、
からだ一つ(と紙とペンとカメラ)を持ってやって来ました!

温泉街への宿泊で助かるのは、荷物が少なくて済むところ。
パジャマや入浴用品は一通り揃っているので、持って行くのは下着と靴下と手ぬぐいくらい。

交通の便は新宿発草津温泉直行の高速バスを予約。
乗ったら最後、ボーッとしていれば温泉地の中心まで連れて行ってくれます。
しかも片道3200円! 早割なら2500円ですって。

新幹線で来ても、レンタカーでない限り結局バスでなければ来れない草津温泉。
少し時間に余裕を持って、バスで向かうのがオススメだ。

この日、草津温泉の最高気温はマイナス1度。

……誤字じゃないです。
「最高」気温がマイナス1度!
ここのところ毎日「この冬一番の冷え込み」を更新しているとか。
一番寒いのは日が明ける前の朝方らしい。

寒さ対策にイヤーマフ・インナーダウンそしてホッカイロを装備して、いざ草津温泉!

草津温泉はとってもコンパクトに出来ていて、冷えたらお風呂に入ればいいさ。


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高速バスの扉が開き、最初の一歩を踏み出すとすでに硫黄の香りがする。

バスターミナルから坂を下り、温泉地の中心であり、
「草津温泉街」のすり鉢の底である念願の湯畑を見る。

ほわあああああああああ。

思っていたより小さいけど……感動!


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↑寒さ伝わりますか?


凄く綺麗なエメラルドグリーン。
「温泉のもと」はこの色を再現しようとしたんだなぁ。
本物の方が、深みも変化もツヤもあって、綺麗です。

これに身体ごと浸れるというのだからそれだけでも感極まる。

興奮し過ぎてしまったので、ひとまず湯畑を見下ろす光泉寺へお参り。


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(右手は3月オープン予定の新入浴場建設中)


さっそく足湯でも……と思ったのだけど、激混みで入る余地なし。
ひとりならスルッと、間に割って入れそうだけど、ま、まだそこまでの鋼のハートになってないわ。
ま、まずはエネルギー補給。

どのガイドブックを見てもデカデカと載っているとんかつ屋さん「たけとも」へ。


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看板(?)メニューの舞茸とんかつ(1800円)をオーダー。

ん、んー……

すると、団体の若い男子が入店して来た。
どうやら旅行代理店の研修の様子。
舞茸とんかつを頼み、各々口に運ぶ。

男子A「これは……www」
男子B「強い、舞茸強すぎるwww」
男子C「舞茸表出過ぎwwwwwww」
男子D「ぶっちゃけ舞茸じゃまだね」
男子A「これ1800円ないわー」

えー、全同意です。


草津温泉は山岳地帯な上に、温泉のため土が酸性とのこと。
そのため、農作物がそだたず、食べ物の特産品はない。
……つまり「食事には期待するな」とどこかに書いてあった。

全くその通り。

せっかく温泉街に来たのだから、出来る限り身体も胃袋も贅沢させてやりたいと
奮発しくなるものだけど、この調子なら1000円を超える食費を出す必要はないなと思う。
勉強代です。

湯畑へ戻り、隣の公共足湯「湯けむり亭」へ。

今度は誰もいない。
しめしめ。

靴下を脱ぎ、荷物から手ぬぐい(必ずタオル類は持参する)を出し、草津温泉・ファーストコンタクト!


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あ、熱い! でも、寒い!

無数の極細虫ピンでキューっと刺されるような独特の痺れにひざを打つ。
熱い〜〜〜〜〜。

「っくぅ〜」

きもちええわ〜!

足元は良い感じにボイルされ、すっかり色が代わったけれど、動かないでいた上半身が寒くて仕方ない。

少し早めにホテルへチェックインしよう。


温泉街の「ひとり旅」って実はなかなか難しい。
それはメンタル的な意味だけでなく、
「おひとりさまプラン」が全然ないのだ。

昔から宿場町として賑わう温泉街は、一人客によるアレが多いから、
あまり受け付けないんだって……アレは、ほら、じさつ……とかしちゃうらしくて……orz(嘘かホントか分りませんけど)

宿の予約はネットで探して見つけたんだけど、一人だし、贅沢してもしかたないし、
朝晩のご飯がついて一万円以内の宿を……と思ったら1件しかヒットしなかった。


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「新潟屋旅館」

私、新潟出身ですけど偶然です。もちろん、県民以外も泊まれます。
(このお宿は3代目で初代が新潟出身だったらしい。当時出身地を店名にする宿が多かったそうだ)

お部屋はこぢんまりとした6畳和室。
共同温泉・トイレ。

共同温泉は広くはないけれど、この日は24時間自由に入って貸切OKだった。

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お部屋の様子。
コタツ最高。満足満足。

おかみさんと少しお話をして、目的の温泉を目指すためすぐに外出。

「今はマイナス4度ですよ」とおかみさん。

うちの冷凍庫と同じ温度だ。

「昼間は日が照ってて温かかったけれど、雪がちらついてきましたね。
 こういう日は吹雪くことがあるから、気をつけてくださいね」

確かに気温は寒いけれど、日に当たっていればぽかぽかするいい陽気。
「吹雪」なんて連想出来ないくらい、いいお天気だった。


草津の温泉街はホントに小さい。
だからちょっとくらい道に迷っても全然平気。

おまけに道路にはこんな風に目印が書いてある。



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(地蔵の湯は公共浴場)


初めての草津体験(足湯を除く)をするならココ、と決めていたのは「西の河原露天風呂」

とにかく広いらしく、温度が熱めな草津温泉も、場所によってぬるいから自分で温度調節が出来るとのこと。

うん、初めてにピッタリだと思う。


趣のある西の川原通を歩く。


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5分ほど歩き、突き当たりまで行って、ちょっと曲がって見えて来たのはこちら、
「西の河原公園」!


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分りますか?
池から立ち上る湯気が!

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湧き上がってますよ、温泉が!

隣には温泉の川……


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凄く寒いけど、川の近くはあったかいんですよ。
温泉だから。
溢れ出しまくり。

そんな川の上流に私の目的地はありました。

到着〜!

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入口で500円払い、貴重品はロッカーへ。
店員さんに

「お湯が強すぎるから、10分くらい浸かったら上がって、また入ってってやってよ。湯アタリしちゃうから」

はーい!

さて、いよいよ全身草津温泉体験。

浴場の写真は撮れないので、イラストで。



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脱衣所の扉を開けると、立ったままで使えるかぶり湯があるだけで、洗い場はなし。

そこには小体育館、50畳以上の露天風呂が。

周りの山々は雪景色。

頬にはチラリハラリと粉雪が。

う、う、うわーん! 最高すぎる!


ここ、西の河原露天風呂のお湯は酸性。
草津のお湯は酸性が強く、5寸釘もたった9日で針金の細さになってしまうほど!

西の河原露天風呂のお湯は、加水して薄めているんだけどそれでも強いとか。
お湯の白濁は一切なく、透き通ったエメラルドグリーン。
確かに奥の源泉近くは熱めだけど、外が寒すぎてのぼせる気配なし。

……そう思ったのに。

アレ?
なんか、カーッとする、気がする。

そう思ったらさっと岩の上に腰掛けて、でも寒い。
またちゃぷんとお湯に入って。
岩の上、お湯の中を繰り返す。

どんどん雪が強くなる。

ひたひたひたひたーっと降り注ぐ雪が気持ち良くて、美しくて。

テンションが上がり過ぎたのが、胸の鼓動が収まらないので上がることに。
湯アタリしては困るのだ。

着替えて外へ出ると、一層強さを増す雪。


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これだけ写真に映り込んでしまうほどの大雪。
さらっさらのスノーパウダー。

肩に積もっても払えば落ちる雪質。

そうそう、雪はこうでなくちゃ。

雪が余計に、嬉しくて、楽しくなる。


江戸時代から人気があり「草津千軒江戸構え」と呼ばれたほど賑わった草津温泉。
その草津温泉を日本のみならず世界に知らしめた人物がいる。

それがドイツのベルツ博士。
ベルツ博士は内科・婦人科を教える東京医学校(現・東大医学部)で26年間教鞭を奮った人物。
世界に「世界第1級の温泉保養地(リゾート)」として紹介したため、一躍草津は世界的に有名に。(確かに外国人観光客が多い)
「草津の恩人」などと呼ばれています。

そんなベルツ博士を見つけました!


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「寒いっす」


西の河原通りに戻り、お目当てのアイツを探します。
あった!

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なぜか「草津ガラス蔵2号館」という、ガラス細工のお土産物屋さん前にある温泉卵。
もちろん、いただけますよ〜!


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(さっさと食べないと凍りそうでした。まじで)


続いて何となく足を止めたのがこちら。
店頭のおじさんが、なんかいい感じで。


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夜は居酒屋営業もしているという「山マタギと海番屋」にて、鳥串をいただく。

「マタギ」の主な獲物は熊らしく、それは熊はお金になるからだそうだ。
その昔、熊の胃は漢方になると言うことで、金と同じ値段で取引されていたとか。

「だから熊の胃だけで一頭40万だろう? こんな冬の時期に巣穴で寝てる熊を撃って、印だけ付けてどんどん猟るのよ。あとでそりでまとめて取れば、お金になっちゃう。マタギって職業が続いたのは、お金になるから」と言っていた。ナルホド。


雪はいよいよ強さを増し、一旦宿へ戻ることに。

でも、宿に戻ったって、コタツ入ってポツーンとしてるのもなぁ……。

そう思っていたところに見つけた、「TEA ROOM Yuki Usagi」



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雪を払って店内に入ると、ふんわりと小麦の焼けた香り。
暖かみのあるシンプルなインテリアだけれど、草津の中ではとびきり都会に来た気分。
ジンジャーミルクティとスコーンをオーダー。

ホクホクのスコーンにジューシーなママレードを乗せて、幸せをかみしめていると、
あらやだ、外は大吹雪。

このお店に入って良かった、助かった、と胸をなで下ろすと同時に、
宿のおかみさんの言葉があたったなぁと思う。



その後、結局宿に戻る。

お宿のお風呂もいいお湯だった。
草津の宿は全部源泉掛け流し。
浴室は広くないけれど、気持ちいいお湯。

疲れがドット出たのか、お風呂から上がった後も
なぜか心臓がばくばくし続けてて、顔が火照って、ちょっと頭が痛い。
湯アタリ?
もしかして、風邪?
いやいや、それはイヤだ。

目が疲れたのかと思ってコンタクトを外そうと、保存液を取り出すと、パンパン!

ハッ!
さては、ここは山岳地だな。

ってことは、これは……高山病かも。



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急な気圧の変化で頭痛や動悸・吐き気が起こる「高山病」
奥鬼怒川へ行った時もそうだったけど、1000m以上の山に登ると必ず高山病になるようだ。
今回は体調悪いわけじゃなかったし、確定だな。。

少し昼寝。

目が覚めると元気復活!
高山病の特効薬は時間だぜ。

お部屋で旅館の心造りの懐石をいただく。
心が美味しい。


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時間はまもなく20時。
行きたいところがあるんですよ!

支度をして宿を出る私にまた、おかみさんが声をかける。

「マイナス9度です!」


キュード!




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昼間は湯揉みショーが行われている「熱の湯」にて、人生初の落語!
それにしても、会場の真ん中にお風呂がある迫力よ。


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絵になるなー。
かっこいいなー。


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落語の独特の抑揚は、聞けば聞くほど引き込まれて、何もないはずのステージにはしっかり想像のセットが組まれ、何人もの役者が立ち回っていた。
面白いなぁ。

この温泉落語、毎日やっているらしい。

2階席の途中に気になる壁画(?)を発見。


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なんて豪華な面子!


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ヒゲとボイン!


外へ出ると、ライトアップされた湯畑よ。


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美しいがな。


そして、今日のシメはこちらのお湯で。


共同浴場「白旗の湯」


ここは地元の方が管理している町のお風呂で、入浴料はない。
だから私たち観光客は「借り湯」といって、お風呂を借りにいくのだ。

夜は地元の方達が日常としてこの温泉に入っている。

より「お邪魔させていただいている感」をひしひしとわきまえながらの、借り湯。


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暗い浴室、決して広くない室内、立ち篭る湯気、近所のみなさんの会話。

近所の人同士で背中を流しあっていたりして、
もしも、私がここに暮らしていたなら、なんて日常を湯船の中で想像する。

気持ちいいなぁ。


夜はあっさり眠りに落ち、この日、最低気温はマイナス16度を記録した。





時間湯合わせ湯立寄り湯、泉質主義で天国を見る! 草津温泉一泊二日【後編】につづく





▼1日目に行った場所リスト
草津温泉資料館
 べつーにーいかなくーてもーだいじょうーぶーかなー。室内が超温かい。
・湯畑
光泉寺
 湯畑の全景写真を撮るのにGOOD
たけとも
・足湯湯けむり亭
新潟屋旅館
 私はじゃらんで予約したよ。
西の河原露天風呂
草津ガラス蔵2号館
草津煎餅本舗
 温泉マークのおせんべいがかわいくてお土産に購入。醤油じゃなくて、あの甘いヤツ。
山マタギと海番屋
田島屋
 バスから湯畑を目指すとすぐ目に入リ目立つ。漬け物と饅頭が有名。ホクホクガタの饅頭で美味しかった。
TEA ROOM Yuki Usagi
熱の湯
 こちらも2014年に改築予定とか。改築するとより味わいのある建物に。
白旗の湯
 実は草津温泉の中で一番湯質がいいのはココではないか、という評もある。
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コヤナギ ユウ YU KOYANAGI
KoyanagiYu Yu Koyanagi:Graphic Designer, Illustrator, Editor, Blogger
twitter. @KoyanagiYuinstagram.com/koyanagiyu/
The chief editor for Tokyo Nylon Girls.(http://nylongirls.jp/) The world Chengdu panda ambassador semi-finalist (2012). Special knowledge in Shinto culture.(I have license for Shito knowledge test!) Love coffee and chocolate. (I don't drink alcohol unfortunately)

コヤナギユウ
デザイナー、イラストレーター、エディター。
yours-store代表、東京ナイロンガールズ編集長。77年新潟生まれ。生クリームとマヨネーズが苦手で英語が不自由。コーヒーとチョコレートが好きな、神社検定3級、世界成都パンダ大使セミファイナリストカナダ観光局公認ブロガー観光大使。 >>くわしく
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